THE RIVER NOW Season98


6月下旬〜9月中旬は、
北上川流域の川下り絶好シーズンです。
身近に在りすぎて、
よく見えなかったスポットに視線をあててみませんか。

コンディション&個人的感想
6月28日・北上川(大正橋(石鳥谷町)〜朝日橋(花巻市) 約15Km)
7月 5日・和賀川(槻沢(湯田町)〜川尻橋(湯田町) 約6.5Km)
7月26日・北上川(四十四田ダム(盛岡市)〜南大橋(盛岡市) 約8Km)
8月23日・田瀬湖ヨットハーバー(東和町)


川下り大会情報
第9回
和賀川ゴムボート川下り大会
7月5日(日)は北上川にそそぐ和賀川ゴムボート川下り大会が開かれます。
コースは槻沢(湯田町)〜川尻橋付近までの約6.5kmを漕ぎ下ろします。
集合時間は8時20分より。
第22回
北上川ゴムボート川下り大会
7月26日(日)は北上川のゴムボート川下り大会が開かれます。
コースは四十四田ダム〜開運橋までの約8kmを漕ぎ下ろします。
集合時間は6時より。
参加要領資料は、和賀川ゴムボート川下り大会は「湯田町役場」0197-82-2111(代)、
北上川ゴムボート川下り大会は「JR緑の窓口」にそれぞれ5月下旬から置かれています。






6月28日の北上川コンディション
天気は晴れ。しかし下流ほど雲が厚い。
前日までの大雨の為、川は増水し、泥流急流。岸から見るに、かなりのスピー
ドで流れている。水温は水面は温いが、膝まで入れるとまだちょっと冷たい。

11時に石鳥谷町の大正橋から相棒の弟とスタートした。実際川に乗ってみる
と、以外に滑らかな水面。

10分後、初めの瀬に突入する。グオングオンと船を唸らせる川に対し、我々
は歓喜の雄叫びをあげる。

30分後、用意した飲料水に潤いながら、しばし怠惰に流れに身を任せる。今
回は水鳥が魚をとる所を見ることは出来なかったが、今シーズン1回目なので
ヨシとした。

1時間後、2回目の瀬に突入した。ちょうどJR釜石線の鉄橋をくぐる所だ。
普段なら慎重に岩肌の露出具合をみて、どの橋桁と橋桁の間を行くか?を探る
のだが、今回は水量の多さで、文句無しにいつものコース(右から数えて1,
2番目の橋桁の真ん中)を突っ切った。またしてもグオングオンと船を唸らせ
ながら、水しぶきを浴びて走った。しばらくすると、上の写真の景色が右手に
見えてきた。その後また怠惰に川を下る。

1時間50分後、朝日橋にゴールした。石鳥谷の大正橋から花巻の朝日橋の約
15kmを1時間50分で槽破した。今までの最短記録は2時間30分、最長
記録は4時間である。記録更新である。

ゴールで待っていたのはギャラリーではなく、己の空腹のみであった。






7月5日の和賀川コンディション
午前8時の湯田町の気温19℃、天気曇り。
若干早めに和賀川ゴムボート川下り大会本部に到着。車を降りるとこの辺とは
違ったイントネーションの言葉が飛び交う。他県からの参加者も多いようだ。

8時20分、受付を済ませ、ゼッケン、プログラム、参加記念品をもらった。
参加記念品は何かな?と、袋をのぞいてみると、温泉入浴券・2枚、ジュース
・1缶、スナック菓子・1袋、ミニクーラーBOX・1個、と参加費2000
円の割には沢山の商品が付いてきた。その後、ゼッケン番号を船を入れた袋に
くくりつけ、搬送車に載せ開会式を待つ。開会式まで時間があったのでプログ
ラムをパラパラ読んでいたら、195組の参加であった。

9時20分、大会開会式が始まり、雨による川の水量が多いことを伝えられ、
我々は若干興奮気味に初めて体験する川をイメージする。

9時40分、大会本部を後に、バスで移動すること10分後、スタート地点に
到着。搬送車から船を降ろし、早速空気を入れ我々のスタートする時を待つ。
スタート地点の川の流れはそれほど急流ではないようにみえた・・・

10時50分、我々の船が水面を走り始めた。別に順位を意識して競う訳では
ないのだが、岸辺に10組横に並んで一斉スタートの瞬間には、ちょっと気合
いが入ってしまった。和賀川は、北上川コースよりも川幅が1/2〜1/3で、
また増水の為か、スピード感があり、6月28日の北上川の比ではなかった。
ちょうど、MTBでシングルロード(MTBが1台位しか走れない幅の道)を
走る感じにも似ていた。

とにかく、初めての和賀川なので、何分で何キロ漕破したか?なんて時計を見
ている余裕などみじんも無かった。少しオーバーかもしれないが、波と谷の差
が1m位の瀬、押し迫る大岩、直進しようとすると流木の林の為わざわざ迂回
しないと危険なコーナー。等々、我々を楽しませてくれるのに事欠かない川で
ある。予想もしない事に、転覆丸が沢山出ていた。

JR北上線の鉄橋が見えてきた辺りで、ほとんどピタリと荒々しさが川から無
くなり、水面が鏡の様に掌を返すように変貌してしまった。あららら・・・も
う終わり?あとはひたすらエンヤートットの小節で漕いで、近くて遠いゴール
まで体力の勝負である。

11時50分、念願のゴール。初めての川と言う事と、なめてかかった事で、
我々は川から教訓をいただく事になった。








7月26日の北上川コンディション
今日は第22回北上川ゴムボート川下り大会である。
午前4時、北上市の空は雨、気温は早朝の割にはかなり蒸し暑い。腕時計の温
度計を見ると、29℃になっていた。窓向こうの雨に憂鬱の念を抱きつつも、
洗面、歯磨きを済ませ、昨日車に入れたおいたゴムボート一式を再度チェック
する。

午前4時30分、相棒の弟と伴に盛岡の南大橋まで車を走らせた。
途中、腹ペコの為、紫波町のドライブイン「ラベンダー」で朝食を摂ろうとし
た。早朝で今一つおなかの調子が良くなかったせいか、協議の結果ラベンダー
の品揃えは見送ることにした。更に車を走らせコンビニ「サンクス」が目に入
ってきた。そこに入り、おにぎり2個、カップラーメン、十六茶を購入した。
これから力仕事をするはずなのに、何ともあっさりした朝食を車中で済ませた。

午前6時、南大橋の大会本部に到着。毎年の事ながら、テント、テントの村と
なっている。お揃いのTシャツでキメている団体さん、開会式まで暇つぶしに
雀卓を囲んでいるグループ、なにやらLOVELOVEのお2人さん。と、それぞれ自
由に時間を過ごしている。既に駐車場は良い所をテント組さんに占拠され、我
々はスミの方にやむなく停めた。即座にライフジャケットを身にまとい、パド
ル、ボート、エントリーbV88のハガキを持って、受付へと向かう。ハガキ
を受付に渡して、ゼッケン、プログラム、大会Tシャツをもらった。

開会式は7時からなので、30分以上時間がある。暇つぶしにプログラムをパ
ラパラと読んでみた。知り合いのT氏が出場する様で、我々と同じスタート時
間であることが分かった。それから、ちょっと期待していた「白鳥さん」達が
出場していない事が分かった。巷の噂では、「志村けん」が扮装した「白鳥ス
タイル」にかなり似ているらしく、数年前から川下りに限らず色々なイベント
に出場しているとの事であった。そんな話をしているうちに、「白鳥さん」と
は、弟の同級生であることを知った。確か、元お米ブラザーズの細身の人も弟
の同級生だったはずなので、彼らの年代は芸人揃いだなぁと、私は静かに深い
感慨に浸るのであった。

午前7時、開会式が始まった。ちょっと前に便意を催した為、開会式は見送っ
た。プログラムを見ると、我々が乗る南大橋〜四十四田ダムまでのバスは8時
10分発だったが、混雑の為か、9時の出発になった。退屈しのぎのおもちゃ
を持ってきていなかった為、バスに乗るまで死ぬほど退屈だった。

午前9時、バスが南大橋に到着した。国道4号線を北上し、バスに揺られる事
25分、ようやく四十四田ダムに到着した。眼下には居る居る、ゴムボートの
村が居る。朝の天気とはうって変わって、太陽の強い陽差しが痛いくらいに差
し込んでいる。早速我々のゴムボートに空気を入れ、スタートを待つ。

午前10時25分、いよいよ川に入りスタートを待つ。ダムからの放流水に逆
らいながら、スタートラインをはみ出さないようにゴムボートをコントロール
する。

午前10時30分、スタートした。だんご状態でのスタートである。
慣れた人達は巧みに川の流れを掴んでスイスイと進んで行く。それに追いつこ
うと我々は必死に漕いだ。だがどうしても追いつけない。そんな事をしている
うちに、前で漕いでいる弟がダウンした。仕方がないので後ろで漕いでいる私
と位置を入れ替えた。

余談ながら、前で漕ぐ人は、後ろで漕ぐ人の2〜3倍位漕がないと、うまく進
まないのである。早い話が「前がエンジン役」、「後が舵役」になる。後が見
た目に楽そうであるが、常にコースの把握、前に漕ぎやすくする為に船の姿勢
をできるだけ一定に保てるように、姿勢の補正をする必要があるのだ。

スタートから30分位経過したのだろうか、川の両岸に人が増えてきた、どう
やら最初の難関に突入間近になったらしい。そこは落差1m位の落ち込みがあ
るのだ。多分IBCだと思うのだけれど、テレビカメラが設置されており、毎
年その難関を録画している。そんな事を想いながらゴムボートを漕いでいると、
いよいよ難関に突入した。

あぁ、いきなり目の前で男女ペアの男が「沈」した。落差に対して、横から突
入したらしい。我々はぶつからないように、ゴムボートを右に進路変更した。
我々は真正面から難関に突入し、難なくクリアできた。フー、なんとか難関を
突破したと思いきや、その「沈」した男を救うべく、救助隊のボートが近づい
てきた。一瞬「救助隊との接触」が脳裏によぎったが、予感的中で救助隊のロ
ープに接触してしまった。せっかく難関を気持ちよく突破したのに、その時点
で気持ちよさが奪われてしまった。まあ、人命救助優先だから仕方がないのだ
が・・・

スタートから40分位経過、かなり疲れてパドルの休憩時間が多くなってきた。
ふと横を見ると、我々よりも10分遅れでスタートした人達がいる!!。しか
も普通の女の子のペアだ!!!。漕ぎっぷりは普通で、顔つきも「全然疲れて
ないの私たちぃ」に見えた。我々はあっけなく抜かれそうになったが、再び必
死に漕いで追い抜きを免れた。よくよく思えば、「幅広パドル使用」、「川の
流れの読み良し」でここまで来たのだろうと思った。おそらく経験も豊富?だ
ろう。そんな事を想いながらも、その頃我々は激しい喉の渇きに打ちのめされ
ていた。

スタートしてから50分位経過、まわりを見渡すと、他のペアもほとんど元気
な人達はいなくなっていた。川の流れもかなり遅い。いつもならそのまま川の
流れに身を任せ、ゴールするのだが、今回はちょっと違った。ボート内でミー
ティングの結果、一気にゴボウ抜きをしようという、弟の案が満場一致で決定
したのである。ゴール手前の最後の橋を通過した時点で、一気に勝負に出た。
しかし、再びスタート時のような「だんご状態」小集団になってしまった為、
ダッシュはできず、イライラがつのった。

あと5分位でゴール、やっと道が空いた。全速力でボートを走らせた。はっき
り言って、クラクラしながら漕いだのは初めてである。そんなに闘志ムキだし
でやるスポーツでもないし、はっきり言ってリラックスしながらやる遊びだと
思っていたので、ちょっと疲れた。実際その5分位で抜けたのは5組もいなか
った。

午前11時30分、念願のゴール。私は、おもわず力強くパドルを高くあげて
しまった。もう動けない。怠惰に、ひたすら怠惰に我々は川に流された。あと
は南大橋の会場まで流れていけばいいのだ・・・ 水鳥の群にしばし目をやり
ながら、ひたすら川に流された。

しばらくすると、第2の難関が現れた。目の前には10個以上のアップ・ダウ
ンがうねっている。まわりの組も、一斉に歓声を上げ始めた。ビッグサンダー
マウンテンがそのまま前に進む感じ、と言えば大げさかもしれないが、ゴール
後の揺れの快感を楽しんだ。

正午、上陸した。長いようで短かった川下りが終了した。陸に踏み出すと、足
がガクガクして変だ。丁度、プールで長い距離を泳いで上がったときに似てい
る。ボートの中から水を出し、用意しておいた雑巾でボートを拭いた。午後3
時30分から閉会式が始まるが、それまで待てず、我々は「オアシス」を求め
て会場を後にした。


今大会ので教訓は3つほどあった。
  1.川の流れを読まないと、余計な体力を消耗する。
  2.幅広のパドルを使うと、より上位を狙えそう。
  3.水は命の母なり。(飲料水はあった方がいい)




8月23日の田瀬湖ヨットハーバー・コンディション
今日はちょっと川から離れて、東和町にある田瀬湖ヨットハーバーに来てみま
した。天候は晴れ、気温は午後3時をまわってもかなり暑かったです。大ざっ
ぱですいませんが・・・

ヨットハーバーではヨット2隻とボート1隻が心地よい風に吹かれて、気持ち
よさそうに水面を滑っていました。私も早速1時間500円で一人乗りカヌー
を楽しむ事にしました。久々にカヌーのパドルをつかむと、今まで怠惰に川に
流されてきた報いで、5分も漕がないうちにすぐにバテてしまいました。(改
めて考えてみると、流れのないところでパドルを握るのは1年ぶり位です。)
天気の良さとは裏腹に、漕ぎ始めて15分で湖が恨めしくなりました。しかし、
私はそこでまてまてと、自分をなだめ、せっかく来たんだからもっと楽しもう
じゃないかと己に言い聞かせました。

丁度インターハイの練習に来ている高校生の漕艇部員達がコーチのゲキを受け
ながら練習しているのが目に入りました。私も彼らに負けじと練習コースの外
側を全力で漕ぐことにしました。槽破目標距離は250m。一生懸命漕いでみ
ました。2分1秒かかりましたから、時速にしておよそ8km/hのスピードが出
ました。(逆風状態で)陸をちょっと小走り程度のスピードが、私の全速力です。

涼みに行く予定のヨットハーバーでしたが、汗だくの昼下がりになってしまい
ました。(>_<)



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